日本植木協会青年部会研修
実施日:2007年9月7日
「知床」と「植木」、少し聞くと「?」という感じもしますが、同じく「木」に関わる、木を育てるプロフェッショナルな皆さんの研修が知床で行われました。
日本植木協会は造園業や植木の生産・流通に携わる業界の皆さんで構成されている全国組織です。その中の青年部会、30代を中心とした普段現場で活躍している皆さん45名が知床に集まりました。
今回の研修は、知床で行われている森づくりの現場「100平方メートル運動の森・トラスト」の視察と、実際にその森づくり作業に協力したい、という趣旨で行われました。
「研修」とはいうものの、相手はプロ。例えていうなら、知床の森づくりの現場を仕切る「森の番人」が45人(しかも30代の現役バリバリ)、全国から集まってくるようなものです。そこで、存分にその実力を発揮していただこうということで、防風板の設置作業と、苗畑の除草をお手伝いいただきました。
当日は残念ながら雨。しかし、小雨などものともせず、現場に着いてから作業の目的や段取り・資材の説明を行うと、あっという間に作業が始まりました。それぞれ皆さんは全国各地から集まってきているので普段一緒に仕事をしたことは無いはずなのですが、そこには共通の言葉があり、役割分担が次々とされていき、手が空いた人は次の行程へと自然に取り掛かり、流れるように作業が進んでいきました。いつものように森の番人と財団スタッフ・ボランティアの方々だけで行えば、ゆうに3日はかかるであろう防風板設置作業が、2時間もかからずに見事に完成していく様子は圧巻でした。まるでビデオの早回しを見ているかのようでした。
続いての苗畑の除草作業は、言うまでもありません。プロ集団45人の手に掛かった苗畑はすっかりきれいになりました。
今回、ご参加いただいた皆さんには、知床の森づくりの思いや現状を感じていただけたことと思います。また、私たちにとっても、それぞれ技術を持ち自立したプロフェッショナルが、有機的につながって仕事が進む際の「美しさ」を目の当たりにした1日となりました。
最後に、今回皆さんが知床へいらっしゃるに当たり、45名全員の皆さんから「100平方メートル運動の森・トラスト」へご寄付をいただきました。この場をお借りして改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。
またいつの日か、この知床でお力をお借りできる日を楽しみしています。