ボランティア活動報告 2007年11月17日~18日
実施日:2007年11月17日~18日
先週に引き続き、今週も森づくり作業です。この一週間で知床もすっかり雪化粧です。今回の活動には、道東の別海町、東京そして福岡と北から南まで全国から5名の方にお集りいただきました。この二日間で樹皮保護作業や防鹿柵内の片付けなど本格的な冬を迎える準備を整えることができました。
今年、この知床のボランティア活動に参加したたくさんの皆さま、ほんとうにありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
また知床の風景を見に来てください。
活動内容:
■樹皮保護作業
通常の樹皮保護作業では、シカの好む広葉樹を中心に樹皮保護ネットを巻く作業を行っています。ただし、今回作業した場所だけは、針葉樹、しかももともと北海道にはなかった種類のカラマツを、シカの樹皮剥ぎから守る対策を行っています。もともとはなかったといっても、現在のカラマツ林は、山や海から吹きつける強い風から他の植物を守るための重要な役割を果たしています。そして今回作業した場所は、特にシカの食圧が強いため、多くの木が立ち枯れてしまい防風林としての役割が危うくなってきています。そこでこの場所では、カラマツの幹に枯れ枝を何本も立てかけて針金で固定して、シカが樹皮をはがしにくくする対策を取っています。今回はその確認作業とメンテナンスを行いました。
■防鹿柵内の片付け作業など
これまでたくさんの方にいろいろな機会で広葉樹苗の植樹にご協力いただいています。ただ、その植樹を行うにもいろいろな事前の準備が必要です。今回は、数年後の植樹予定地の片付け作業を行いました。ササの中に埋もれた枝や丸太を取り除く作業です。ほんとうに地味で汚れる作業ですが、ササの下のものをどけることで、植樹のための下刈りが効率良く行うことができるようになります。数年後、この場所
で苗が植え付けられ、そして数十年、数百年後
にはここに大きな森が育っているかもしれません。
ボランティアさんからひとこと
・初日は晴れ、次の日は雨・風・雪。自然の中での作業では、私たちは小さな存在。小さなことでも数年後、数十年後に大きな実になることを信じて作業、知床が大きくなるのを思いつつ・・・・。またボランティア活動に参加したいです。自然は心の源です。(M・Nさん 男性 40代 東京都)
・二日間、普段入ることのできない森の中での作業。大変でしたが、木、森を守りたいという気持ちが体を動かしてくれた。エゾシカから木の樹皮を保護することでも人間ができる事はほんの少し。その積み重ねで森が育ち、何十年後かに大きなものになっていると信じたい。知床は森と動物と人間が共存するという難しさを教えてくれます。あるものをなくす、壊すのは簡単だけれど、作るということの大変さをつくづくと感じました。森の番人のお話、勉強になりました。(M・Nさん 女性 30代 東京都)
・特にない。(W・Tさん 男性 60代 別海町)
・初めて参加しました。初日は天気がよく、キレーな景色を見れたのでボランティアというより、ちょっとピクニックのような感覚でした。でも2日目は、こんなところに入って作業をするのか!!と正直驚きました。ただ、久しぶりに土のにおいをたくさんかいで、泥だらけ(草まみれ?)になって楽しかったです。整地したところでは、来年植樹祭があるとのこと、自分がそのお手伝いができたことをうれしく思います。来年、私もここで木を植えられたらいいな。(N・Aさん 女性 30代 福岡県)