森づくり作業の紹介
山採り養生木の移植
苗畑の中では、人の背丈より高い3~5メートルほどの大きさの樹木の育成も行っています。これらの大きな木は、種から育てたものではなく、作業道を整備する際などにどうしてもその場所から動かさなければならなかった木々を一時的に苗畑に移して休ませているものです。これらの移植した木々を「養生木」と呼んでいます。
そして数年間を苗畑で過ごした養生木は、シカに幹の皮を食べられらないように保護ネットを巻き付けることで防鹿柵のない場所にでも植えることができます(背の低い木にネットを巻いても効果がありません。上から食べられてしまいます)。
これらの養生木を移植する目的はふたつあります。ひとつは防風林をつくることを目的としています。風が強く吹き抜ける場所に背の高い木を列にして植えることで発揮される防風効果が、
周りの小さな木々の生長を助けてくれることを
期待しています。もうひとつは森林の多様性を
復元するために養生木(広葉樹)をアカエゾマツ
などの針葉樹の植林地に植え込んでいます。