ヒグマ新聞展
期間: 2009年7月1日~8月31日
知床国立公園に隣接するウトロ小中学校の子供たちが書いた「ヒグマ新聞」を、知床自然センターにて展示中です。これは知床財団が毎年春に行っている、ヒグマについての出前授業の中で書いてもらったもので、ヒグマの絵本「しれとこのきょうだいヒグマ ヌプとカナのおはなし」の主人公ヌプの身に起きた出来事について、子供たちが新聞記者となってまとめたものです。
もともとは知床の大自然の中でのんびり暮らしていたのに、いったん人間の食べものの味を覚えてからすっかり変わってしまったヌプ。最後にはキャンプ場で人に向かって唸り声をあげ、人間に銃を向けられます。
「ヒグマのヌプ 駆除される」そんな見出しで始まる新聞では、なぜこんな事件がおきてしまったのか、もし自分がこの事件がおきたキャンプ場の管理人だったら?などを子供たち自身が考え、自分の言葉でまとめてくれています。
小学校低学年から中学生までの子供たちが書いてくれた内容は、「(キャンプ)場を電気の柵で囲う」「家族がケガをしたら困るので追い払ってもらう」など、どれも自分の身近に起きるかもしれないしれない出来事として実感のこもった言葉ばかり。知床の地元っ子たちが、クマのことや、クマのいる自分の暮らしについて、どんなことを思っているのか、ヒグマ新聞展から垣間見えるようです。
この授業に関わったスタッフたちによる手書きパネル「これがヒグマ授業だ!」など、知床財団の普及活動を紹介する展示やヌプとカナの絵本の原画展も同時開催しております。8月末まで開催しておりますので、皆さん是非お立ち寄りください。(担当:加藤)