ダイキン工業 第2回知床ボランティア
2012年5月18日(金)~21日(月)
この週末、ダイキン工業の社員の皆さん12名が春の知床を訪れ、岩尾別川沿いでのカツラの苗木の山採りなどの森づくりに汗を流しました。
この企画は、昨年より始まったダイキン工業様からの寄付による森づくりの一環で、有志の社員の皆さんがボランティアで実際に知床の森づくりに関わるというものです。昨年の秋に続き、2回目の開催となりました。
期間中、この時期の本州で体験できないような寒い日などもありましたが、12名の熱い皆さんのお力で、岩尾別川沿いでのカツラの苗の山採りなど各種の作業を進めることができました。
カツラの山採り作業では、約300本の苗を掘り取って、苗畑の中の苗床に植え込みました。まだまだ数センチの苗木ですが、数年間苗畑で大きく育て、また知床の台地へと植え込んでいく計画です。その他に、苗畑で育成しているコクワの剪定や苗畑で育てきたミヤマイボタの苗木の植樹などのお手伝いもしていただきました。
夕方、
宿舎に戻った後もイベントは続きます。温泉で汗を流し、北海道の旬の食材を使った夕食づくり、知床財団のスタッフとボランティアの皆さんの懇親会などを行いました。ちなみにこの春の食材は、カキにホタテにサクラマス、ギョウジャニンニクにアスパラガスなどなど、さらに今回は特別に、関西地方に拠点を置くダイキン工業の皆さんに本場のたこ焼きもふるまっていただきました。
今回の森づくりのほとんどは、シカよけの柵の中での作業となりました。寒い日、暑い日、シカやクマの出迎えありの4日間で、そんなシカと森の現状なども含めて、知床の自然と森づくりをより深く体験していただけたのではないかと思います。
今回ご参加いただいた皆さん、ほんとうにありがとうございました。
また知床の森でお待ちしています。
■ボランティアさんからひとこと:
・「そこにあるものをそのまま受け入れる」知床財団の方に教わった言葉です。
人間も自然界の一動物でしかない。自然の良し悪しを評価するのではなく、いまある自然をどう守っていくか、いかに共に生きていくかを考えて行動を起こすことが私たちの役目なのだと感じました。知床財団の皆さんが温かく歓迎してくださり、客人としてではなく、同じ目線で一緒に活動させてくださり嬉しかったです。(M・Mさん 20代 女性)
・知床ボランティアへの参加は去年に引き続き2回目でした。2回目の楽しみとしては、やはり昨年のボランティアで自分たちが汗水たらして作った防鹿柵が、しっかり知床の木々を守っている事を確認する事です。それを今回自分の目で実際に確かめる事が出来て、昨年の達成感が増しました。(S・Yさん 20代 男性)
・大変貴重な体験をした3泊4日でした。ただ自然が綺麗だなぁ、鹿が可愛いなぁというようなことだけではなく、実際に森の番人や財団の方のお話を聞きながら作業をすることで、知床の森を守るためたくさんの人が知恵を絞り、努力されていることが良くわかりました。また機会を見つけて知床をまた訪れたいと思いますし、身近でも自分にできることを見つけていこうと思います。本当にありがとうございました。(D・Mさん 30代 女性)
・カツラの苗が大きく育ち、山に植えられ生き物たちの命を育むこと、次世代に受け継がれていく壮大な事業に参加できた事本当に嬉しく幸せでした。 オホーツクの夕日、羅臼岳から硫黄の峯峰、雨も青空も思い出しただけで豊かになります。スッタッフの皆さん、ボラ参加の皆さん本当にありがとうございました。(K・Tさん 60代 女性)
・今回、知床森林再生のお手伝いをさせて頂けたことにとても感謝しています。想像以上に寒い中で始まった作業でしたが、自然と人間の関わりなどを改めて学び、私達の見つけたカツラの苗が、100年後、この雄大な森で元気に育ってくれていたらと思います。機会があれば、また番人の指導の元、森づくりのお手伝いに参加したいと思います。ありがとうございました。(K・Kさん 40代 女性)
・私は今回のボランティア参加で、初めて北海道に渡りました。何もかもが初めての中、ボランティア中は大阪では見ることができない程の緑に囲まれ、熊や鹿など様々な生物に囲まれ、暖かいスタッフに囲まれ、ユニークなボランティアメンバーに囲まれて充実した3泊4日を過ごしました。一生に残る体験とはまさにこのことだ!! (H・Sさん 20代 男性)
・北海道、知床半島(世界自然遺産)の中での研修、天候にも恵まれ若干寒い日もありましたが、木々の植え替え等たいへん貴重な経験ができ財団スタッフの方々には感謝しております。(T・Aさん 40代 男性)
・4日間、凝縮された時間。知床の大自然。「森の番人」の流麗な身のこなし。自然への熱い想い。熊との共存。疲れた身体へじわっと染みる温泉。顔サイズのホタテにチャンチャン焼き。活動中の悔しさと爽快感。皆様のお陰で一生の体験を頂きました。また伺います。本当に、本当に有難うございました。(N・Kさん 20代 男性)
・「森林再生」は一朝一夕になしえるものではないが、次の世代のために、わずかでもお手伝いできたらと考え参加しました。ボランティア研修中の作業や見聞きしたことを通じて、壊すのはたやすいのに、一度破壊された自然を再生するには多大な努力が必要なことを感じ取ることができた。さらに、一度生態系のバランスが崩れると、森林再生のために必要な広葉樹を食べてしまうからと、増えすぎるエゾシカを駆除しなければならない現実もお聞きし、奈良のシカは天然記念物として保護されていることとの対比で、考えさせられるものがありました。(O・Kさん 50代 男性)
・今回は森の中から数センチのカツラの木の赤ちゃんを見つけてきて、苗畑に移し、成長に合わせて植え替えを繰り返して大きくし、自然に返すという森林再生の一部を体験しました。2日間の作業でしたが、数センチの苗が大きな木に育つには膨大な時間と労力が必要であることを実感しました。作業後のご飯が美味しかったです!(K・Kさん 50代 男性)
・自然環境の保全と、動植物の生態系の保護について非常に親密な関係であり、人間社会によって如何様にでも左右されてしまう事実を目の当たりにする。森林再生の難しさ。再生時間が極めて長いこと、併せて鳥獣などによる被害。まさに自然との闘いである事に生命営みの重要性を感じた。ヒトは、地球環境と共に『生かされている事実』を学ぶ良い機会となりました。(S・Nさん 40代 男性)
・前回の汗水たらして柵を完成させていく、というのも達成感があってよかったのですが、今回はじっくり木と森の話を番人から聞けて、自然と人間のかかわりについて考えるよい機会でした。(S・Nさん 30代 女性)