阿寒で世界遺産登録について講演しました
実施日:2012年6月15日(金)
阿寒湖畔のまりむ館にて行われた、阿寒湖の世界遺産登録に向けて運動を行うNPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構の主催する勉強会にて「世界自然遺産登録 その効果と責任 ~知床の経験から」と題し講演を行いました。
「環境省は白神山地・屋久島・知床・小笠原諸島に続く新たな世界自然遺産登録に向け、候補地を選ぶ有識者検討会議を9年ぶりに再開し、その中で阿寒湖が検討対象に加えられる見込み」との昨冬の新聞報道以来、阿寒では世界自然遺産登録をめぐる各界の動きが活発化しています。
今回の講演では、世界遺産登録はどのような手順で進むのか、どのような評価基準をクリアすると登録されるのか、登録によって地域にどのような変化が起こったのか、登録後はどのような体制で自然遺産を保全管理しているのか、地域はどのように関わっているのかなど、知床の事例をご紹介しました。
登録はゴールではなく、むしろスタートです。登録後もその保全と管理状態に関してユネスコ(国連教育科学文化機関)からその役割を委ねられたIUCN(国際自然保護連合)による定期的なチェックを受けることになります。そして、遺産の保全と管理に関する責任は政府や自治体だけでなく、地域住民も負います。現実ではそれがどのように起きるのか、知床の場合はどうだったのか、当事者の体験としてお話させていただきました。
同じ北海道の自然が、次なる世界人類の宝「世界自然遺産」として後世に引き継がれていくために、今回の講演で少しでもお役に立てたなら幸いです。(担当:増田)