北海道小清水高校知床実習
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北海道小清水高校1年生17名のみなさんが知床実習の一環として、フレペの滝遊歩道の整備と知床五湖の散策を行いました。
国立公園内のフレペの滝遊歩道では、降雨による土壌流出と踏み荒らしにより水たまりができ、その水たまりを回避することで歩道幅が広がるといった問題が発生しています。今回は、歩道の陥没箇所を修繕するための砂利入れ作業を皆さんと一緒に行いました。
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作業直後には、歩道付近において偶然ヒグマが出没するなどして、一時実習を中止する事態となりましたが、安全確認後に再開。生徒と先生方の協力のもと、短い時間の間で概ね修繕作業を終了することができました。
ヒグマ出没の際には、遊歩道近くの知床100平方メートル運動ハウスに避難し、歩道の閉鎖やヒグマを森へ追いもどすヒグマ対策チームの仕事を遠目に見学していただきました。
初めてヒグマを目にし、興味津々のみなさんでした。偶発的なものでしたが、知床におけるヒグマとの共生の在り方について知っていただく機会にもなったのではないかと思います。
その後、知床五湖に研修場所を移動し、地上遊歩道(小ループ)散策を引率しました。散策前には知床五湖フィールドハウスにて、知床五湖の歩き方のレクチャーを実施し、知床の森を歩く時の心得や知床国立公園内の利用調整地区制度について学んでいただきました。
散策中には動植物の自然解説を行い、外来種のアメリカオニアザミや個体数が増えすぎてしまったエゾシカによる樹皮剥ぎ、散策者の増加による踏み荒らし問題について、実際に見ていただき、より深く知床を知っていただきました。
短い時間で急ぎ足での実習になってしまいましたが、知床国立公園の管理やヒグマやエゾシカの問題など盛りだくさんに体験していただけたのではないかと思います。
皆さんが小清水に戻ったら、ヒグマ目撃のお話と一緒に、今回の実習の内容を多くの方に伝えていただければと願ってやみません。
小清水高校のみなさんありがとうございました。
(担当:佐藤)