北海道大学苫小牧研究林に行ってきました
実施日:2013年6月5日(水)~6月7日(金)
知床半島の自然環境保全や森林再生を進めるうえで、他地域の植生や森林管理の現場を見学し知見を得ることはとても重要です。
そこで私たち森林再生スタッフは北海道大学苫小牧研究林の視察に行ってきました。
今回の視察にあたっては、同研究林の林長で、知床の森づくりの委員も務めていただいてる日浦勉さんにいろいろとご案内いただきました。
苫小牧研究林では、今知床でも最大のトピックであるエゾシカの採食圧に関する実験をはじめ、森林生態系における生物間の相互作用やそれらが物質循環に与える影響に関する、たくさんの研究がおこなわれています。
そのひとつ、シカの生息密度を人為的にコントロールし植生の反応を見る実験では、シカが高密度で生息することにより、森林構造や生態系が劣化してゆくことが実験的に証明されていました。
また、このような各種実験とは別に、今回の視察では、知床を訪れるたくさんの人にどう森づくりを伝えていくかとうことにも視点を置いて各所の見学を行いました。その中でも特に目を引いたのが、「人は入れるけれどシカは入れない」構造のシカ柵の扉です(もちろん鍵などは使いません)。
しばし知床を離れ、いろいろ見聞きしたこの3日間を今後の活力にしていきたいと思います。ご案内いただいた日浦先生ほか皆さま、ありがとうございました。