釧路湖陵高校の生徒が羅臼を訪問
2013年8月3日(土)
北海道釧路湖陵高校の生徒たちが、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の一環として、知床半島羅臼町で行われている野生動物保護管理対策の現場を視察しました。
羅臼町では、人の生活圏と野生動物の生息圏が重複、あるいは隣接している場所が多く、緩衝地帯が無いことにより両者の間で発生する軋轢も全国で群を抜いています。
このような環境で、日頃、私たち知床財団が行っている軋轢軽減のための対策・取り組み等を紹介いたしました。
まずは、羅臼ビジターセンターで知床半島の概要を説明、その後、知床国立公園の北の玄関口とも言えるルサ地区へ移動します。
海岸沿いの道を行くバスの車内では、道路脇に建ち並ぶ人家と裏山の近さを実感してもらいました。
ルサ川のほとりにある知床世界遺産ルサフィールドハウス裏では、私たちが実際に使用している対策グッズを紹介しました。
非致死弾であるゴム弾や、大きな音でヒグマを追い払うための轟音玉や駆除雷を見た生徒がつぶやきます。
「いじめだね」
生徒諸君、野生動物とは一定の距離感を保たねばならないのだよ。ヒグマが人間を避けるようになれば、不幸な事故が起きることもないのです。
ここでは、増えすぎたエゾシカを捕獲するための囲いわなの見学や、不意にヒグマと遭遇してしまった時に有効な、ヒグマ撃退スプレーの噴射も体験していただきました。
羅臼ビジターセンターに戻った後は、館内をゆっくり観覧し、視察の一日を終えました。
(白栁)