ヒグマの行動を追跡中です!
2013年8月1日(木)
先日、調査のために標識を装着したメス成獣ヒグマの首輪から、データのダウンロードを行いました。
この個体は、今年の7月に知床五湖近くのオリで捕獲、標識(首輪・耳タグ・マイクロチップ)を装着して放逐したヒグマです。昨年、一昨年にも捕獲されており、過去2年分の行動や繁殖履歴が蓄積されています(個体識別ID:11B02)。
これまでの調査から、11B02は岩尾別台地を主な行動圏とすること、人前に姿をあまり見せない警戒心の強い個体であることがわかっています。
今回の回収したデータから、11B02 は7月中、標高を上げたり下げたりしながら、岩尾別台地とイダシュベツ川流域を行ったり来たりしながら(1か月に3往復!)暮らしていたことがわかりました。
クマの大量出没が発生した昨年から一転、今年のヒグマの出没状況は落ち着いて推移しています。道路沿いや観光船からの目撃数も少なめです。確実なことは言えないですが、目撃数が少ない理由のひとつは、標高を上げ下げしながら暮らしているヒグマの暮らしぶりにありそうです。
(葛西)