「ダイキン工業 第6回知床ボランティア」実施報告
実施期間:2014年5月16日(金)~19日(月)
ダイキン工業の社員の皆さん11名にお越しいただき、この春も森づくりのお手伝いをしていただきました。
ほんとうは新緑の中での森づくりといきたかったところですが、折悪しくこの週末の天気は荒れ模様、長雨の影響で現場までの道路も通行止めとなり、予定を大きく変更しての4日間となりました。
初日から3日目までは雨や雪、道路も通行止めのため思うように野外での活動ができませんでしたが、雨雪の合間をぬって樹皮保護ネット巻きや風倒木の処理などの作業を行いました。
このボランティアは、野外の作業だけではなく、宿舎での生活もイベントの一部になっています。
4日間の食事もスタッフと参加者の皆さんとでいっしょに作り、朝昼晩の食卓(昼はお弁当)をともにします。今回もウニやサクラマスなど旬の食材や地元産のパンやソーセージなどを取りそろえ、知床らしいメニューが毎回食卓に上りました。
また、急遽差し入れられたカニやホタテなど海の幸もしっかりと写真に残しつつ、おいしくいただきました。
最終日は晴れ。ようやく今回のメインの作業、カツラの苗木の植樹を行うことができました。
この苗木は、2年前に同イベントで掘り取り、苗畑で育成してきたものです。そして、植樹先も昨年の秋に皆さんに立てたいただいた柵の中です。
今回植えた苗の数は約30本。予定の本数を植えることはできませんでしたが、何より皆さんに知床の大地に木を植えていただくことができて良かったです。
今回ご参加いただいた皆さん、ほんとうにありがとうございました。
また知床の森でお待ちしています。
(担当:松林)
■ボランティアさんからの一言
・2度目の参加でしたが、私たち人間は、自然の上に成り立っていることを強く感じました。天候の関係で、予定していた作業がほとんどできませんでしたが、家族や周りの友人に財団の取り組みを1人でも多く伝えていきたいと思います。そして、その輪が広がり、同じ思いを持つ人たちがどんどん広がっていくことを願っています。(M・Eさん 20代 女性)
・知床らしい天候にめぐり合い、自然対する人間の無力さを感じました。今回、私どもが行いましたかつらの苗木の植え替えが、これまで多くのボランティアの方々が行ってきたことの延長で成り立っていると知り、つながりを感じました。(H・Fさん 20代 男性)
・貴重な良い経験をさせて頂けたと思います。4日間、楽しく充実した日を過ごす事が出来ました。普段の生活と、全く違う環境の中で生活する事で、今までにない刺激を受けました。その中でも自然に対しての「どうしようもなさ」は、1番印象に残っております。想像を超える自然が目の前に広がって、感動する事しか出来なかったです。(K・Kさん 20代 男性)
・非常に有意義な4日間をすごさせていただきました。現地の自然、歴史、現状に触れ、保護活動の体験をとおして、一度壊された自然をもとに戻す、維持することがいかに大変かということを知ることができました。普段はなかなか考えることのないことですが、こういったことを体験するによって今後いろいろ考えるいいきっかけになるかと思います。また普段仕事しているうえでは、会うことのないメンバー様と同じ作業し、共同生活できたことも貴重でした。(T・Aさん、40代 男性)
・昨年の大雪に引き続き、今年は大雨がプラスされた事で道路閉鎖となり、思ったような作業が出来ずに残念でした。しかし、最終日、僅か3時間ではありましたが数本の苗木を移植する事ができました。これらの苗木が10年後、20年後知床の大地にしっかり根付いてくれる事を期待します。(H・Sさん、50代 男性)
・知床らしい自然の厳しさを体験でき、貴重な経験が出来たと思う。反面、実際の活動時間は少なかった為、物足りなさも残った。その中で、カツラの苗を自分で移植出来た事は貴重だ。知床全体から見たら、ちっぽけな事かも知れないが、自分の行いが知床の自然に寄与出来たとすれば、これほどうれしい事は無い!やはり人から伝え聞くのと、実際に現地で自分の目で見て、肌で感じるでは、リアリティーが全く違っていた。是非、また戻ってきたい。(T・Kさん、50代 男性)
・知床の大地はとても大きく、木でこの土地を埋め尽くすのは本当に大変で、長い時間がかかるなと体で感じることができました。大自然と向き合った4日間でしたが、自然を守り育てていくことはとても大変で、うまくいかないことのほうが圧倒的に多く、人間ひとりではどうしようもないことばかりだなと改めて感じました。普段の仕事では長くても1年先のことくらいしか考えていませんが、100年・200年先を見据えて自分に何が出来るかを考えることも大事だと思いました。今回のボランティアで植えた苗木がどうなっているか、いつか是非見にいけたらと思っています。(N・Bさん、20代 男性)
・5月なのに雪が降り、道路も閉鎖されてなかなか活動地へ入ることができませんでしたが、なんとかハルニレの防護ネットの補修やカツラの植え替えをすることができました。自分が採取したカツラの苗を岩尾別川沿いの苗畑に植え替えた時、喜びを感じたとともにここまで大きく育ったのは財団の方や色んなボランティアさんのおかげだと、人のつながりに感動しました。自然の前に人は無力ですが、これが知床なんだ、と改めて感じました。何回訪れても知床の自然は素晴らしいですね。苗の成長を見るため、いつかまたこの地に戻ってきます。(K・Kさん、40代 女性)
・5月の後半に入ったのに、大雪にみまわれ作業ができない状態になり、自然の厳しさを味わいました。自然を壊すのは簡単だが、それを復元するには膨大な労力と、時間が必要なことを学びました。人間が野生動物と共生していくために、自然及び野生動物の保護活動をやっておられる方が多くいらっしゃることを知り、我々一般の者もルールを守ることが大切だと感じました。(N・Hさん、60代 男性)
・予定通りのボランティア活動はできませんでしたが、財団スタッフによるレクチャーにより、知床をいろいろ知ることができました。今度参加する機会があれば、今回あまりできなかったボランティア活動を行いたいと思います。(T・Yさん、20代 男性)