暴風雪後、運動地の巡視に行ってきました
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開拓小屋。これからどんどん雪が降り積もり、2月頃には1階部分はすっぽり埋まります。
実施日:2014年12月20日(土) 天気:晴れ
先日、日本全国を縦断した大型の低気圧。
ここ、知床も大荒れでした。
激しい地吹雪に暴風雪警報が発令され、ウトロは陸の孤島になりました。
そのウトロ市街よりも半島先端側に行くほど、気温は下がり、風も強さを増していきます。
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歩くスキーでシカ柵の状態を巡視する様子。
やっと嵐が治まった日に、スタッフで手分けをして運動地の巡視を行いました。
その結果、シカ柵の一部破損を確認しましたが、シカが侵入する恐れはなさそうでホッとしました。
久しぶりにスノーシューや歩くスキーを履いて、長時間湿った雪の上を歩いたため、足はパンパンです。
これらアイテムが必須なこの季節、私たちの体も急いで冬仕様に変えていかなければなりません。
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運動地に残る旧開拓家屋
この暴風雪の中、命を落とした生き物もいたことでしょう。
しかし裏を返せば、よくぞ野外で生き延びたものだと、野生生物の知恵と忍耐、たくましさに改めて感心してしまいました。
かつて、この土地にも開拓者が暮らしていました。この風景の中、どのような工夫を凝らし暮らしていたのだろう、と思いを馳せました。

今年豊作だった、キハダの実。冬ごもりしない動物たちにとって、貴重なエサ資源です。
圧倒的な自然の力を前にすると、私たちはその中に暮らす、ただひとつの生き物なのだと気が付きます。
あまり大変な冬でなければと願いながら、覚悟を決める季節になりました。
また天候に合わせて、運動地の巡視を行っていく予定です。
(担当:喜内)