「ダイキン工業 第9回知床ボランティア」実施報告
「ダイキン工業 第9回知床ボランティア」実施報告
期間:2015年9月10日(木)~13日(日)
本州には及ばないものの、暑かった知床の夏。その暑さも、一雨ごとに涼しさを増し、あっという間に肌寒くなりました。そんな初秋の知床へ、今年もダイキン工業社員の皆さん11名(内5名はリピーター!)がお越しくださり、森づくりのお手伝いをしていただきました。ダイキン工業様からのご寄付が始まって今年で5年目。社員ボランティアも今回で9回目となります。
今回の森づくりは、昨年度より始まった、岩尾別川沿いの河畔林へ防鹿柵(シカ柵)を設置する作業です。この柵は、春のダイキン工業の皆さんにお手伝いいただいたもので、今回の作業で完成を目指しました。
支柱をトライアングル式に組み立てる「設置班」とシカの侵入を防ぐ板のフェンスを取り付ける「板打ち班」に分かれて作業を行いました。
始めは、ぎこちなかった手つきがみるみる上達され、釘が鮮やかにスパーンと入っていきました。社員さん同士、初めて会ったと思えないほどの、抜群のチームワークでお手伝いいただきました。
ちょうど期間中に台風の直撃が心配されましたが、良い方向に予報が外れ、1日目にやや小雨が降ったものの、2日目は台風一過、晴れ渡る青空のもと、そして初夏のような汗ばむ陽気の中、終日作業を行うことができました。
おかげさまで、全ての支柱が完成し、板打ちも残すところあと少し。秋が深まる前には完成しそうです。
皆さん、戻ってすぐ通常勤務とのこと、そのような中たくさん森づくりのお手伝いをいただき、改めて心より感謝申し上げます。
様々な表情を見せる知床へ、またいつの季節もお越しください。
(担当:喜内)
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<ボランティアさんからのひと言>
・自然な状態を維持したままでの防鹿柵作業は大変でしたが、出来る度に感動するばかりでした。毎日仕事が終わった後は温泉で疲れを癒し、各々の出来る事を進んで発揮出来ました。いつも楽しい食事会になり楽しかったです。貴重な体験が出来ました。今回で新規の防鹿柵作りは終了にて今後は補修作業とのことですので、次回機会があれば参加したいです。(40代 男性 A・Kさん)
・一度壊してしまった自然環境を元の姿に戻すためには、途方もない時間と努力が必要になることを改めて感じました。3年前に参加したときにくらべると、エゾジカの数が目に見えて減っていると感じました。森林を保護し、農林業被害や交通事故を防止するには、増えすぎた鹿を捕獲することは避けられないと思います。しかし、自然の生態系に人の手が入ると、どこかに歪が出てくることは避けられないことでしょうから、慎重に見守っていただきたいと感じました。(50代 男性 O・Kさん)
・チームのみんなで悩み、相談し、結果、森の番人に褒めてもらえた時の心の中のガッツポーズ、作業の担当が自然と決まり、次の行動があうんの呼吸で伝わっていく、そんなチームワークが嬉しくて、心が一つになった瞬間だったと思います。訪れる季節や気候によって色んな姿を表現してくれる知床。何回来ても自分を受け入れてくれる知床。自然を守るお手伝いがいつまでも続けられたらと思います。素晴らしい自然と出会いに感謝!(40代 女性 K・Kさん)
・この活動は中長期にかけて継続していくことが、何よりも重要であることを、現場活動を通して体感しました。自然を壊すのは簡単ですが、取り戻すということは、とてつもない時間が必要であるということを再認識しました。そして、次の世代にその自然を引き継ぐことは、いかに地道なことで大変なことかを、多くの方に知っていただくよう、私自身も体験者として、周りに伝えたいと思っています。(40代 男性 S・Yさん)
・今回初参加ということで、非常にワクワクしながら参加をさせていただきました。作業を通じて壊すことは非常に簡単ですが、一度壊したものを再度元に戻すためにはその何倍もの労力が必要であるということを強く実感することができました。自分ができたことはかなり小さなことですが、知床の自然を取り戻すことの糧となってくれたら嬉しいです。(20代 男性 Y・Sさん)
・今回で3回目の参加となりましたが、知床ボランティアに参加する度に違った知床を感じることが出来、益々知床の魅力にとりつかれてしまいました。ボランティアはもちろんのこと、部門や役職を越えてダイキンの方と時間を共に出来たこと、また知床財団の方との交流はこのボランティアの醍醐味だと思います。帰ってきた今もやはり知床の森とオホーツク海の雄大な景色が頭の中に浮かんできます。(20代 女性 E・Mさん)
・2度目の参加でした。活動は天候にも恵まれて、ほぼ予定通りに防鹿柵を作る事が出来、成果が目に見えて達成感を感じる事が出来ました。また昨年の5月に自分が移植したカツラの苗木が、倍ほどの大きさに育っていたのを観て、(知床全体から見ればちっぽけな事かも知れないが)自分の行動が少しでも寄与出来ている事が実感できて嬉しかったです。(50代 男性 K・Tさん)
・山歩きを趣味としている私にとって、鹿の食害は関西の山々でもよく目にする身近な問題で、森林が変わっていく様を目するとなんとも言えない残念な気持ちを感じておりました。今回、この問題に少し貢献することができ、非常に有意義な2日間となりました。これから知床の森を見守っていきたいと思います。また、今回のボランティアの参加メンバーは同じ会社とはいえ殆どが初対面でしたが、翌日には最高のチームワークを発揮できるところに、あらためてダイキンらしさを感じることができました。(40代 男性 Y・Mさん)
・知床の自然を維持することの難しさ、人の手を入れないでシカの数をどうやってコントロールすれば良いのかを考えさせられた。シカを駆除しつつ、柵により樹木を保護している。「今の進め方が本当に正しいのかは解らない」10年、20年先にはこんな風になっていると信じ想像し、財団の皆様は日々活動されている。今回のボランティアで私は、スタッフのこの言葉が一番印象に残りました。(40代 男性 E・Kさん)
・今回二回目の参加でした。最初は釘を打つと手を強打しそうで、ビクビクしていましたが、だんだん慣れてくると体全体で遠心力を使って打ち込む作業が非常に面白く、できた柵を見ると大きな達成感が得られました。設置後何年も経過した柵の中の様子を見て、初めて参加した時に採取したカツラが大きくなっていたのに喜び、また私たちが作成した柵の内側もいずれ…と未来に思いを馳せ、今の活動がきっと将来の今以上に素晴らしい知床の自然につながると確信しました。(30代 女性 D・Mさん)
・とても充実した有意義な四日間を経験することができたと思います。知床財団のスタッフの方々からも、知床の現状や今後のこと、また動植物環境の保全・維持の難しさややりがいについて、色々とお話を聞かせていただき、自然を守ることの大切さをより実感することができました。このような機会を与えていただきありがとうございました。機会があればまた参加したいと思います。(40代 男性 S・Tさん)