守ってほしいルール
冬の訪れ
ヒグマの活動が落ち着き、冬が近づいてきたので国立公園内の道路脇に設置されていたヒグマ生息地看板が撤去されました。この看板は、毎年春~初冬の期間に環境省が設置しているものです。
ヒグマ生息地看板ってなに?
ヒグマ生息地看板には、知床を訪れる方に守っていただきたいヒグマとのルールが記載されています。
「ヒグマに接近しない」「餌を与えない」というルールを皆さんに知ってもらい、守っていただくために設置されているものです。
この2つのルール。
決して難しいことが書かれているわけではありませんが、なかなか守られていません。
「ヒグマに近づかない」
ヒグマへの過度な接近をせず、距離を保ってください。
【本日のクマ渋滞】
ヒグマが道路際に出没するとこのような渋滞が発生します。
通行の支障になるため、速やかに車の移動をお願いします。
また動画にあるように、ヒグマの真横に車を停めるとヒグマの攻撃を誘発することがあります。
このケースでは母グマが子グマを守ろうと威嚇突進しました。 pic.twitter.com/0pLUU6Bu9s— Bear Safety Shiretoko (@bear_shiretoko) August 30, 2019
ヒグマはとても魅力的な野生動物のひとつですが、時と場合によっては私たちに牙をむきます。
基本的にはブラフチャージ(威嚇突進)で済む場合が多いですが、そうでない状況もありえます。
親子グマの場合、母グマが子グマを守ろうと、通常より攻撃的な行動をとることがあります。
皆さまにはヒグマを見ても我を忘れずに、適切な行動をするようお願いします。
「ヒグマなどの野生動物へ食べ物を与えない」
直接的にヒグマへ餌を与える行為だけではなく、生ゴミを投棄する行為もヒグマに食べ物を与えることと同じ行為です。
人の食べ物の味を覚えたヒグマは人がいる場所にいけば野生下で食べている物よりも栄養価が高く、高カロリーな食べ物を容易に手に入れることができると学習してしまいます。
人の食べ物の味を覚えてしまったヒグマは、最終的にその命を奪われてしまいます。
悲しい物語をこれ以上増やさないで下さい。
ヒグマだけでなく、キツネなど他の野生動物に対しても絶対に餌を与えないでください。
道路上で餌をもらえることを覚えたキツネは、これまでの行動を変化させ、四六時中道路上に滞在するようになり、最終的に車に轢かれて死んでしまうリスクが上がります。
来年は人にとっても野生動物にとっても良い年になることを願っています。
(担当:村上)
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