羅臼ブログ第4回「羅臼町初!?住民参加型クマ会議開催」
前回のブログを更新してから数日でイカ釣りの外来船が沖からいなくなり、「羅臼の海は就寝中」状態になってしまいました(羅臼ブログ第3回「羅臼の海は眠らない」)。旬を題材にブログを書く難しさを痛感した土屋のつぶやきに、引き続きお付き合いください。今回は、羅臼で12月14日に行った井戸端会議ならぬ「クマ端会議」について紹介したいと思います。
クマ端会議とは、当財団スタッフと地元住民でヒグマについて情報交換し合う集まりのことです。井戸端会議のような感覚で気軽に集まってほしいという願いをこめて名付けました。隣の斜里では5年前から行っていたのですが、羅臼では今回が初開催となりました。初開催ということで参加人数が少ないのではと心配していたのですが、30名以上の町民のみなさまが参加してくださいました。
今回の集まりではまず、「ヒグマの基礎知識」、「今年の羅臼のヒグマ事情」と「地域ぐるみの獣害対策」について紹介しました。その中で注目を集めたのは、今年最大のトピックス「ヒグマによる飼い犬被害、3件発生」です。私たちが強調したのは、どの事件現場もフキやオオイタドリなどの濃いヤブが近くにあり、フキはヒグマの好物でヤブは隠れ家となっていたことです。そして来年は同じ悲劇が起きないよう、住宅地周辺のヤブを町民の皆さんと一緒に刈り、安全であるだけでなく見通しの良いきれいな街並みにしてはどうかという提案をさせてもらいました。
参加者からは、自治会ごとに草刈りイベントを企画しようという力強いお言葉をいただきました。来年からは「羅臼町住民総出のヒグマ対策スタート年」としましょうと思わず気合が入りました。私の目標は、個々の住民ができる範囲で対策を心がけることで羅臼町民全員がヒグマ対策員となり、「地域ぐるみのヒグマ対策に成功しているのは羅臼」と言われることですと、ビックマウスで会議を締めました。
参加者には開催場所となった喫茶店「No Borders Café」特製のマフィンと飲み物をご提供する予定でしたが、満員御礼状態となり、飲み物だけの方も出てしまうほどでした。クマ端会議は来年も必ず羅臼で行いますので、ご参加お待ちしております。