第26回森づくりワークキャンプ・秋 開催報告
10月30日~11月3日の期間で100平方メートル運動地の森づくりイベント「森づくりワークキャンプ」を開催しました。
合宿形式で森づくり作業を行うこのイベントは、毎年春と秋に開催しています。今年はコロナ禍の影響により春は中止となりましたが、秋はコロナ対策を行った上で開催することができました。
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苗畑で育てた大きなカシワの苗木。掘り取り後アカエゾマツ林の中に移植します。
ワークキャンプでは、広葉樹の大きな苗をアカエゾマツ林の中に植える作業を行っています。この森づくりの手法は、エゾシカが高密度で生息する運動地に、広葉樹を確実に生育させる手法として10年程前から実施しています。
苗木は、知床で私たちが育てたものです。知床の森から採集した種子を苗畑に播き、15年~20年ぐらいかけて大きな苗木に育てます。その間、たくさんのボランティアさんがバトンを継ぐように苗畑作業に関り、長い年月をかけて植樹に使う苗木をつくります。
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支柱の設置作業。大きな苗木は、根が張るまで支えが必要です。
今回のワークキャンプでは、参加者11名のお力添えで8本の広葉樹を植えることができました。
これまでワークキャンプで植えた大きな広葉樹の苗木は約110本です。それらはシカに食べられることも無く順調に生育しています。そして、やがて種子をつけるようになれば、アカエゾマツ造林地を知床本来の樹種多様な森に導く役目を果たしてくれるはずです。
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アカエゾマツ林の中に広葉樹を植えました。これらがやがて母樹となり、アカエゾマツ林の環境が徐々に樹種多様な森に変わっていきます。
ワークキャンプ参加者の皆さまお疲れ様でした!皆さまのお力添えで運動地の森づくりは着実に前進しています。