春の森づくり作業を行いました
100平方メートル運動の森づくりは、開拓跡地に森林を再生させる取り組みです。私たち知床財団は、この現地業務を担い、専門家や多くのボランティアさんと一緒に森づくりを行っています。
この春は、5月15,16,22,23日の4日間で作業を行い、アカエゾマツ林やササ地に広葉樹の苗木を植えました。
今年の作業も新型コロナウイルスの影響により、ボランティアさんと一緒に活動することができませんでしたが、斜里町役場や財団職員による少人数チームで作業を行い、予定通り植樹することができました。
運動地の森は、エゾシカが高密度に生息した影響が色濃く残り、若い広葉樹が極めて少ない現状になっています。今は、一時に比べてエゾシカは少なくなり植生回復の兆しが徐々に現れていますが、依然としてオヒョウやハルニレ等、シカが好む樹種の生育は難しい状況です。
森づくりではこのような樹種に関しても、樹皮保護ネットを巻いて植えることで着実に増やしています。大自然の営みの中で、人の手で行えることは限られていますが、それでも自然のためにできる事を真剣に考え、知床の生態系が更に豊かになることを願いながら、私たちは森づくりを進めています。